コロナで海外へ行けない「ぼすしば」
うぇいくくん。最近VRヘッドセットを購入して、世界中を観光しているのだが、何かが足りない。
なんだと思うかい?
ぼすしばはコロナで海外に行けなくなったため、お部屋の中で世界中を駆け巡っているみたい。
でも何かが足りないんだって。
ボス! それはもちろん、おやつでしょうね。3D空間では味わうことだけはできません
VRヘッドセットを利用したリアルな3D空間では、建築物から絵画までとても綺麗に見ることができます。
またボイスチャットを利用して、現地の方ともいくらでもお話しができて、その場にいるのとほとんど変わりありません。
でも、旅行の醍醐味の一つは料理。
現地の料理やおやつは、見ることができても味わうことだけはできません。
では、うぇいくくん。その部分をなんとかして欲しい。
ぼすしばの無茶振りが来たけれど、現在の味の最新技術を調べてみたよ。
明治大学宮下教授! それ、面白い技術ですね!

味を再現するディスプレイ「味わうテレビTTTV」
画面に映った食べ物を味わうことが可能に
明治大学の宮下芳明教授(宮下研究室)が面白いデバイスを開発しました。
その名も「味わうテレビTTTV」。
2021年頃に発表されたこのデバイスは、「画面を映っている食べ物をなめると、その味がする」という画期的なディスプレイとなります。
ディスプレイには使い捨てのフィルムが貼ってあり、その上にチョコケーキやグレープフルーツなどの味を再現してくれます。
あとはそのディスプレイをペロッとなめると、映像の食べ物を味わえる仕組みです。
手っ取り早いのでYouTubeを見てね☆
アレクサ、チョコレートってなあに?
こうやって聞けば、
「カカオの種子を発酵又は焙煎したカカオマスを主原料とし、これに砂糖、ココアバター、粉乳などを混ぜて練り固めた菓子である」(wikiより)
こんな感じで教えてくれますよね。
近い未来には、
アレクサ、チョコレートってどんな味?
「こちらを味見してみて下さい🍫」
このようにアレクサやGoogle アシスタントたちと連携して、声だけでなく、色んな味やレシピなども味わえる時代がやってきそうです。
家にいながらにして遠くのお店の味を味わえるね!
味なんてどう再現しているの?
原理について、少し綴ります。
味とは何かというと「塩味、甘味、苦味、酸味、旨味からなる感覚の総称である」とのこと。
つまりこの5つの要素を自由自在に操ることができれば、どんな味でも再現できます。
今回のデバイスには5種類の味ゲル(+無味ゲル)が用意されていて、この5要素を電気コントロールすることで、どんな味でも再現できるよう調整されています。
辛みは味では無いから、要素には入っていないんだ
レシピの味を再現して味見してみたり、ゲームやソムリエ研修、
さらにフードプリンタでイラストを描いて味を付けたりと、これまで「観る」「聴く」だけのディスプレイに新しく「味」という表現方法が増えます。
通販番組で味見ができちゃうかも
見た目も味も変化させるTTTV2
宮下教授はこのTTTVをさらに進化させた「TTTV2」を開発。
牛乳をカニクリームコロッケへとトランスフォーム(変化)させることが可能となりました。
TTTVはTransform The Taste and Visual appearanceの略なんだよ
TTTV2は、白おにぎりを梅干しおにぎりに変えたり、白米をちらし寿司に変えたりすることが容易にできるため、将来的には台所に設置する「調味家電」(宮下教授による造語)としての社会実装を目指しています。家庭料理をプロの味付けにすることができるなど、あらゆる飲食物の味を安全に再現することができます。
飲食物の味と見た目を変える装置「TTTV2」を明治大学総合数理学部 宮下芳明教授が開発 甲殻アレルギーでも安全に体験できるカニクリームコロッケ味を再現 | 明治大学より引用。
見た目と味を思いのままに操ることができたら、食事も大きく変わります。
TTTV2には「辛み」要素も追加されたんだよ
未来の食事のあり方を想像してみる
この技術が気軽に使えるようになったとして、未来を想像してみましょう。
TTTVが進化してキッチンに一台設置されるようになりました。
ここからは想像だよ☆
栄養素の詰まった無味無臭の粉を用意します。
TTTVに今食べたいものを伝えます。
見た目と味を設定して、粉をこねてもらいます。
色を付けて、形成します。
お好みの食べ物の出来上がり。
色んな栄養素がしっかり詰まった粉に味と見た目をトランスフォームさせたら、 健康に良い食べ物を美味しくいただくことができます。
またアレルギーがあって食べることができなかったのが、誰でもどんな食べ物でも同じ味で楽しむことができます。
それはとっても素晴らしいこと!
ぼすしばへ報告だ
ボス、どんな味でも楽しめるTTTVというデバイスが開発されていました
うぇいくくん、味を楽しめるようになったら3D空間もさらに発展するだろうね
世界中のおやつの味を味わってみたいな
【WISS2020 最優秀発表賞】画面に映っている食品の味を再現して味わえる味ディスプレイの開発 宮下 芳明(明治大) - YouTubeより引用
完全にあのヒロインがモチーフですね♪
あとがき
今回は最新技術の味について綴りました。
AIのイラストが普及するとイラストレーターが困るという話があって、 今回はコックさんが困るという話が出るかも知れません。
でもレストランは味だけでなく、技術や食感、お店の雰囲気、サービス、たくさんの要素がつまっています。
AIイラストジェネレーターと同じように共存していけると思っています。
これからは、AIイラストやTTTVに真似できない「ホンモノ」に価値が出てくる時代がくるかもしれませんね。
それでは、今回のそれおも度は⋯
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